ジャンル:小説
オススメ:★★☆☆☆
この本はイギリスのハンプシャー州に住む、小学校教師のフランセス・マンさんが愛猫たちとの暮らしを綴ったお話です。
小学校まで一緒に通学した猫もいれば、ご近所から食べ物を持って来てしまう猫もいて、のどかで平和な猫との生活が楽しく描かれています。

[感想]
脚色なく描かれる日々は最初はもの足りなかったのですが、国の違いなどが良く分かって、かえって面白かったです。
印象に残った違いは2つ。
1つ目は、時代と住宅事情。
猫達は昼間、外で自由に遊んで暮らしています。
家には前庭があって、そこに来る鳥を猫達が狩りをします。
飼い主さんは慌てて鳥を放してあげますが、イタチごっこです。
別の日は、隣家の芝刈りを、猫達がジッと見ています。
怒鳴られた事がある隣人が囲いの向こうに現れると、猫達はワっと逃げ出します。
庭のない所に住んでいると、こういう光景がとても楽しそうに思えます。
外で自由に遊べたら楽しいだろうなぁ、と。
でも、これは仕方ないですね…。
今の時代、日本で広くて安全な土地を手に入れるのはとても難しいですから。
2つ目は、最期の迎えかた。
この本にも出てきた「安楽死」。
海外の小説では必ずといっていい程、安楽死が出てきます。
ずっと愛していた猫を、最期に安楽死させます。
あんなに可愛がっていたのに、どうして?
どうしても馴染めず、ずっと疑問に思ってました。
でも、もしも獣医さんが
「最後は苦しまないようにしてあげるのが最善の方法です」と言ったら?
「最期を楽に迎えさせてあげるのが、飼い主さんの義務です」と言ったら?
ずっと考えていたら、獣医さんの常識が飼い主さん達の常識になっているんだろうな、と思いあたりました。もちろん宗教観の違いとか色々あるんでしょうけれど、個人の考えではなく、常識が違うのだろうな、と。
苦しむ姿が辛くても、最期まで一緒に戦って、看取ってあげるのか。
苦しみを取り除く決断は辛いけど、最期をきちんと看取ってあげるのか。
ルカには本当にたくさんの「考えるきっかけ」を貰っています。
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posted by shino at 11:47|
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猫の本
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